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異所性蒙古斑(青あざ)

異所性蒙古斑とは?

蒙古斑(もうこはん)は新生児のお尻や腰にみられるグレー~灰青色の色素斑(青あざ)で、生後2年くらいで最も目立ちその後時間と共に消えていきます。10歳までにほとんどが消えてなくなりますが、3〜4%のお子様は成人まで残ると言われています。

通常の蒙古斑はお尻や腰によく見られますが、まれにお尻や腰以外の部分にも見られることがあり、このような蒙古斑を異所性蒙古斑(いしょせいもうこはん)といいます。異所性蒙古斑は手足に多くみられます。異所性蒙古斑の場合、通常の蒙古斑と同じように色調が薄いものは時間とともに自然に薄くなっていきますが、色調の濃いものは大人になっても残ってしまいます。

原因

胎児期に皮膚のやや深いところ(真皮)に存在するメラノサイトというメラニンを作る色素細胞は、本来生まれてくるまでに消えてなくなります。異所性蒙古斑はその本来生まれてくるまでに消えてなくなるはずだった真皮の色素細胞が生まれた後も消えずに残っていることが原因で、青みがかった色素斑になると考えられています。

当院での治療

メラニンをピンポイントで破壊するQスイッチルビーレーザーによる治療を行います。

当院では保険診療にて3ヶ月以上の間隔をあけて複数回のレーザー照射を行います。

レーザーを照射することにより、皮膚の深いところに増えているメラニン色素をもったメラノサイトという細胞を除去します。

異所性蒙古斑では、レーザー治療を行った後、ゆっくり壊されたメラニン・メラノサイトがマクロファージという肌のお掃除細胞によって処理されて薄くなっていきます。

異所性蒙古斑のレーザー治療では色素沈着や色素脱失のリスクがありますので、皮膚の状態を確認しつつレーザー治療の間隔を調整します。そのため、色素沈着の具合や薄くなる速度をみて、半年以上間隔をあける場合もあります。

成人になってから治療した際には、既に色素沈着を起こしていて十分な治療効果が得られないことやレーザー治療による色素沈着も小児よりも起こしやすい場合もあるので、乳幼児期に治療を開始するのが理想的と考えます。

乳幼児期に治療を開始するメリット
・皮膚(真皮)が薄くレーザー治療への反応性が良い
・体が小さいのでレーザーの照射面積が小さく、その分、治療時間も短くて済む

【成人の場合】
複数回照射することで目標の薄さになるまで照射します。

【乳児~小児の場合】
時間と共に薄くなっていくので自然経過で目立たなくなると予想される程度の薄さになるまで数回照射します。
レーザー治療により自然経過を後押しするイメージです。

アフターケア

レーザー治療後は肌が色素沈着しやすい状態となっております。色素沈着の茶色はレーザーに反応してしまうために、色素沈着があるとその後のレーザー治療ができなかったり副作用が出やすくなります。当院では、レーザー治療後に日焼け止めエアウォールUVの使用をおすすめしています。日焼け止めもレーザー治療後に適した製品や敏感肌の方向けの製品もございます。またエアウォールUVは薄い日焼け対策シートで、日焼け止めクリームのような効果のムラがでないのがメリットです。その上からファンデーションを塗ることも可能です。レーザー治療後のアフターケアに関しましてもお気軽にご相談ください。

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