当院は、シミやアザ治療のレーザー機器として、ドイツのレーザーメーカーであるAsclepion社製のNanoStar Rという機器を導入しています。NanoStar Rは日本国内での薬事承認を取得したルビーレーザーです。
ルビーレーザーの694nmの波長はメラニンへの反応性が高く、ヘモグロビンやコラーゲンへの反応性が低いという特性をもつため、特にメラニン色素に対して高い治療効果が得られます。
メラニンに反応するレーザーの波長は大きく分けて3つあります。
①ルビーレーザー
②アレキサンドライトレーザー
③ヤグレーザー
です。
当院ではシミ治療という面では3つのレーザーのうちで、最も効率よくメラニンを破壊できて、最もシミ治療に切れ味があるルビーレーザーを採用しています。
レーザーはIPL(フォト治療、光治療)で取り切れないような、はっきりした濃いシミに対して効果を発揮します。IPLでは治療できないADM(青あざの一種)も治療可能です。メラニンを破壊するピークパワーが高い分、レーザー照射後にはダウンタイムといってガーゼや被覆材(皮膚の保護剤)での処置が必須となるのが特徴です。
特徴
・濃いシミ、口唇メラノーシス(唇にみられるシミ)、そばかす、太田母斑、ADM、蒙古斑、太扁平母斑、外傷性刺青などの改善を目的としたレーザー治療
・レーザー照射後はかさぶたになり、1~2週間前後のダウンタイムがある
・1週間ほどかさぶた保護が必要(茶色のサージカルテープなどを使用)
・顔だけでなく、手や足や体幹のシミも治療可能
シミ、口唇メラノ―シス、そばかすは保険がきかず自由診療となりますが、通常1回の照射で治療は終了します。太田母斑(真皮メラノサイトーシス)、異所性蒙古斑、扁平母斑、外傷性刺青では保険適応となりますが、通常4~5回程度の照射が必要になります。照射回数に関して各々の疾患や患者さんによって個人差はあります。保険適応での照射の場合、3ヶ月以上あけての追加照射となります。扁平母斑に対する保険適応を取得しているレーザーはQスイッチルビーレーザーのみです。
Qスイッチルビーレーザーはこんな方にオススメです↓
・まずは濃いシミを取りたい
・IPL(フォト治療、光治療)で消えない濃いシミがある
・ダウンタイムは気にならない、我慢できる
また、シミは顔だけでなく、手や足などにもできます。
顔以外の部位のシミ治療にも対応しておりますので、手や足などのシミもお気軽にご相談ください。
レーザー照射後の経過
照射終了直後:患部は茶褐色になります。軟膏を塗り、ガーゼで保護します。
照射数日後:徐々にかさぶたができ始めます。かさぶたは無理に剝がさないようにします。
照射1~2週間後:かさぶたが剥がれます。
※照射1~2週間後に再診していただき患部のチェックをします。
かさぶたが剥がれた後:うすいピンク色をした皮膚がでてきて綺麗になります。
照射1か月前後:元々のシミよりも濃くなるケースが一定頻度あります(4割前後)。これを炎症後色素沈着といいます。
炎症後色素沈着について
シミという診断がしっかりしていれば色素沈着後、2~3ヶ月かけて薄くなっていき元々のシミより薄くなりキレイになります。患者さんによっては半年ほどかかる場合もありますが、色素沈着を軽減するためにできるだけ治療部位に刺激を与えないようなスキンケアの方法を予めお伝えします。レーザー照射前やレーザー照射後の早期のタイミングでトラネキサム酸を外用することも効果的です。
レーザー照射後に炎症後色素沈着となってしまった場合
ハイドロキノンやトラネキサム酸などの塗り薬、 トラネキサム酸やビタミンCなどの飲み薬をおすすめする場合もあります。
注意点
日焼けを強くしていますと、レーザーによるやけどや水ぶくれ、 赤みなどの副作用が出やすくなってしまうため、 治療前後は日焼けしないように注意をしてください。
皮膚に炎症や湿疹がある方は 炎症後色素沈着の副作用が起きやすい状態になっていますので、 症状が治まるまでレーザー照射は延期します。
妊娠している方や妊娠している可能性のある方はお受けできません。
当院はレーザー治療を得意としています。シミ治療をお考えの方は皮膚科専門医・抗加齢医学会専門医の院長が治療する加賀いけだ皮膚科へご相談下さい。