加賀いけだ皮膚科|加賀市文化会館となり

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扁平母斑(茶あざ)

生まれつきや生まれてすぐに見られる茶あざのことを扁平母斑(へんぺいぼはん)といいます。別名カフェオレ斑ともいいます。思春期になってから発症するタイプもあり、この場合、約半数の方があざと同時に毛が生えてきます。赤ちゃんから生じるタイプでも思春期から生じるタイプでも悪性化はしません。

治療にはレーザーを使用します。
レーザーの波長にはルビー、アレキサンドライト、YAGと3種類ありますが扁平母斑で保険適応となるのはルビーのみです。

当院はQスイッチ付きルビーレーザーを導入しておりますので保険診療でレーザー治療が可能です(2回まで)。

注意点としては、レーザー治療の効果は一定ではなく、合併症や再発も多いことです。

<約30%の方>効果あり
レーザー照射がよく効き、茶あざがきれいに消えます。
ただし、一旦きれいに消えても再発することもあります。再発までの期間は数週間~10年以上とさまざまなケースがあります。

<約50%の方>効果なし
レーザー照射後に一時的に炎症後色素沈着が生じ、レーザー治療前よりも濃くなります。しかし、その後は薄くなり元々の茶あざと同じ色に戻ります。

<約20%の方>あまり効果なし
茶あざは全体的に薄くなりますが、毛穴に一致して点状に再発することがあります。

このように、残念ながら扁平母斑は保険診療のレーザー治療の中では最も効果が乏しいあざです。
しかしながら扁平母斑は自然に消えることのないあざですので、治療をご希望の方は、皮膚が薄く治療効果の高い乳幼児期など早期の治療をおすすめします。
また乳幼児の場合、体が小さい分あざの面積も小さいため治療もしやすく、特に2歳頃までにレーザー治療を行った方が本人の記憶に残りにくいためトラウマになりにくいと言われています。

実際の治療では、あざの範囲が広い場合、一部分を試験的に照射し1~2か月後に効果があるかを見極めます。治療効果があると判断でき、患者さんからの治療希望がある場合に2回目の照射を計画していきます。

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